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自演乙の話ですよ。
今までコスプレのチョイスが合わなかったんですが、
霊夢→えーりん→魔理沙の流れは応援せざるをえない。

ホントは決勝で( ゜∀゜)o彡゜えーりん! えーりん!が見たかったけど。


さて、最近やたら更新間隔が空いてますが、年度末はご容赦ください。
もしかしたら年度初めもこんな感じかも知れませんが……


web拍手お返事 いきなり前後篇でもありがとうございます。

>前後編続けて読みました。美月の辛勝といったところですね。素質の差はそれだけ大きかった、それだけに読んでいて応援に力が入りました。(ノエルも好きですけどね)ノエルが相羽に勝って、杉浦がノエルに勝って、これで相羽が杉浦に勝てば綺麗な三すくみになるんでしょうけど……そういえば「ダイビング系」の謎の人物は結局誰だったのでしょう?

素質の差が伝われば幸いです。
身体能力的にはどうしようもない相手だったんですよ。

さて残った相羽はどうしようかな……
意外に才能型だったりして。

謎の人物ですが、ウチのSS的には割とおなじみのキャラです。
美月を1.5割増にしたような人。


技の方は3つありました。

KUBINAGE→近藤修司の技。スリーパー等で背中に張り付いている相手の頭を掴んで持ち上げ、自分の前に投げる力技。
逆打ち→野橋真実(旧名)の技。高速の横十字固めで相手の頭を打ち付ける。
ハイフライバム→サイコの技。スワンダイブ式セントーンボム。

スワンダイブ450°失敗でハイフライバムになるかっていうと……どうだろう。


さてホントに相羽はどうしよう。
とりあえずジャーマンは捨ててもらおうか。

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 前を見ていたはずの視界に天井の照明が映り、次いで白いマットが壁のように迫ってくる。
 ノエルの腕に引っ掛けられた首を支点に、美月はその場で綺麗に一回転した。
 顔からマットに激突したあと、何が起こったか把握する間もなく喉の痛みにのたうちまわる。
 たった一発での形勢逆転。
(こんな……)
 これまでノエルの試合では何度か見てきた光景ながら、自分でやられてみると不条理極まりない。
 相変わらずの無表情で美月の身体を裏返すと、ノエルはゆっくりとその両肩を押さえ込んだ。
「……うぅッ!」
 先ほどのノエルよりも際どいタイミングで美月が返し、「おお……」という意外そうな声が客席から上がる。
 ここから美月にとって試練の時間が始まった。

 カウンターのラリアットをクリアした美月へ、まるでぬいぐるみでも投げているようなボディスラム、
 フロントスープレックスに続き、今度は自らが走り込んでのラリアット。
 これもカウント3ギリギリで返されると、ノエルは、美月を肩の上でうつ伏せに担いだ。
 決め技の体勢だが、これを美月は再度の高速横十字固めで切り返してみせる。
 この技は元々ノエルの必殺技を切り返すために編み出されたものであった。
(負けるか……負けるか!)
 歯を食いしばり、今まで見たこともないような必死の形相で立ち上がった美月は、
 今度はノエルに向かって真っ直ぐに突進する。
 しかし片足立ちになっていたノエルは、その低い姿勢のままで美月の懐に飛び込み、小さな胴体を右肩で受け止めた。
 一度立ち上がって美月を浮かせ、担ぎ上げた美月の両足をそれぞれ引っ張りながら自分は開脚して尻餅をつく。
 スパインバスター、という力技である。
 美月の背中を思い切り叩きつけたノエルは、ついに本気で試合を終わらせにかかった。
 パイルドライバーを挟み、続けざまにパワーボムで友人を軽々と抱え上げると、
 「く」の字にマットへ打ちつけた美月の上へ全体重を乗せてフォールへ。
 これを返された時、ノエルははっきりと目を見張っていた。
「ハァ、ハァ……!」
 うつ伏せで横に向けた口を半開きにしている美月の、一体どこにそんな力が残っているのか。
 どう見ても死に体だが、フォールを返される限り試合は続けなければならない。
 友人の左手首を左手で掴んだノエルは、肩が抜けそうな勢いで美月を引っ張り、強制的に自分の前へ起立させた。
 と同時に右腕を振り抜き、美月を薙ぎ倒す。
 起こしては倒す、という行動を五回繰り返したあと、両足を抱え込んでのエビ固めでがっちりと全身を押さえ込んだが、
 それでも美月は死ななかった。
「み、美月ちゃん……!?」
 これまでの美月からは想像もできない粘り。
 とはいえ自分から動ける状態ではないため、またしてもノエルによって引き起こされ、今度はブレーンバスターの体勢へ。
 あっさりと持ち上げられて地面と垂直になったところで、美月はようやく自発的に動き出した。
 垂直落下式のブレーンバスターで叩きつけられる寸前、右膝を真下に落としてノエルの頭頂部を一撃。
 ノエルの首に掛かっている腕を放さないまま背中で着地し、DDTに切り返して見せる。
「……!!」
 流石のノエルも動きが止まった。
 すぐに立とうとしても足が動かず、膝立ちの姿勢で固まってしまう。
 そんなノエルより早く立ち上がっていた美月は、
 このあと自分が何をしたかを、後に映像で見るまでよく思い出せなかった。
 実際のところは、まず左右の手で思い切り友人の顔を張り倒し、右脚を側頭部に振り抜くと、
 返す足でトラースキック気味に額を蹴り飛ばしたのだった。
 それでも立ってこようとするノエルの首根っこを捕まえて再度DDTを決めると、
 両者とも糸が切れたように動かなくなる。
 しかし少しずつ、目を真っ赤にした美月は這ってノエルから離れ始めた。
(コーナーに……)
 この日のために練習した技を放つため、美月はただコーナーに上りたい。
 しかし何度も頭に衝撃を受けたせいか、むしろロープの真ん中に近づいていた。
 マットを這っていた手がロープの下をくぐってリングの縁を掴んだ時、初めてそのことに気がついた。
(コーナーもロープも変わるか……!)
 エプロンに出た美月がロープを支えに立ち上がる。
 リング中央のノエルは、寝返りをうつようにして仰向けに姿勢を変えた。
 すぐには動けそうもないが、上下する胸は確かな呼吸が息づいている証拠である。
 目を真っ赤に充血させた美月は、その息を断つためにトップロープへ飛び乗った。
 足元の感触の違いなど気にする余裕も無い。
 とにかくノエル目掛けて飛び上がり、身体を縮めて回転しようとする。
(あ……)
 この時美月の両足はロープの反発を確かに捉えていたが、遠く高く飛ぶことに注意が向きすぎたらしい。
 気がついて背中を丸め始めた時には、とても間に合うとは思えなかった。
 もうどうにでもなれ、と投げた時、やわらかい感触が背中を包んだ。


「美月ちゃん!美月ちゃん!!」
 相羽が必死に呼びかけても、美月は一向に反応を示さない。
 ノエルまで心配そうな視線を送る中、美月は用意された担架で搬送されていった。
 ぐったりと横たわった小さな身体の上に、金色のベルトが掛けられていた。
 
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by right-o | 2010-03-22 16:04 | 書き物
 ノエルのジュニア王座戴冠から一ヶ月後。
 その初防衛戦の青コーナーに、美月が立っていた。
 「ジュニア規格外」という言葉そのものの強烈な腕力を誇る初代王者に、
 これから誰がどのように挑むのか注目されていた中にあって、何の実績もない若手の挑戦はいささか拍子抜けだったと言える。
 が、当の美月にしてみれば、周囲の評価を気にする余裕などなかった。
(勝てなかったら、辞めよう)
 本気でそう思っていた。
 他人から見れば滑稽なことながら、デビュー二年に満たない美月は自分の才能を見限っている。


「二人ともガンバレー!!」
 どちらのセコンドかわからない相羽が声を上げる中、両者はリング中央で暫く見合った。
 ノエルの方はいつもと変わらない無表情、対して美月は汗をかきそうなほど緊張している。
 正面から向き合っては何をしても通じる気がしないのだ。
 組んでも打ち合っても腕力の違いがものを言うし、それに対抗できるようなスピードも無い。
 ひたすら相手の出方を見て、ミスに付け入る以外に考えられなかった。
 幸いノエルはそんな相手の事情に構いはしない。
 真正面から両手を伸ばして組み合おうと距離を詰めた。
(今ッ)
 その脇を屈んですり抜けながらノエルの両足にまとわり付き、美月は背後を取りながら足を掬って倒すことに成功した。
 すぐさま側面に滑り込んでサイドヘッドロック。
 頬骨に沿って腕を巻き付けながら体重を後ろにかけ、うつ伏せにしたノエルを立たせない。
 じりじりと這い進んだノエルがロープに手を伸ばせば、その手を取って脇固めに移行し、さらには素早く腕を捨ててSTFへ。
 最終的に足も捨てた美月は、細い腕をノエルの首に絡ませ背後からの胴締めスリーパーで極めにかかる。
 見た目にはノエルを思うさまにコントロールしているようであった。
 が、うつ伏せのままでいいようにやられていたノエルは、背中に美月を背負ったままで両手をマットにつき、次いで片膝を立てた。
(まさか……っ!)
 なんとスリーパーホールドを仕掛けられたまま立ち上がったノエルは、背後にくっついている美月の頭を両手で挟む。
「ん……!」
 そのまま力任せに真上へ引っ張り上げ、しがみついている美月を強引に引きはがしながら、
 腕の力だけで自分の頭上へ掲げて見せた。
 そしてリングの中央へ向き直り、宙吊りにした美月を前方へ軽々と投げ捨てる。
(やっぱりダメか……)
 マットに背中から叩きつけられた美月は、圧倒的な身体能力の前に技術は通用しないということを再確認していた。
 
 しかし、小手先の技術で勝負にならないことは事前にわかっている。
 ここからが美月にとって本番であった。
「ふんっ」
 引き起こされてロープに飛ばされた美月は、ノエルの数歩前で大きく踏み切った。
 両足を開いてノエルの頭を挟み込み、その周囲を半回転してのヘッドシザースホイップ。
 思わぬ飛び技に意表を突かれたノエルが場外に転げ落ちると、すかさず美月が反対側のロープへ走る。
(どうにでもなれッ!)
 トップロープとセカンドロープの間から飛び出した美月が頭から突っ込み、ノエルの身体を場外の鉄柵に突き飛ばした。
 見様見真似の付け焼き刃、美月らしからぬ勢い任せの空中技に見えたが、それも美月なりに考えた末のことである。
 とはいえ突っ込んだあとのことは考えていなかったので、特に何をするでもなくノエルをリングに転がし入れると、
 美月は一気に勝負を決めに行った。
 立ち上がったノエルの右腕に自分の右腕を絡め、そのまま背後に回り込むように飛びついて右足を左腕に引っ掛ける。
「ん……!」
 このまま後ろに倒れ込んで相手の両肩を押さえ込むのが「横十字固め」というフォールだが、
 美月はそうせず、逆に宙ぶらりんの左半身を持ち上げて勢いを溜めた。
 そして倒れるまいと気張っていたノエルの力が弱まった一瞬、体重を一気に後ろへ預ける。
 後ろに向かって思い切りひっくり返ったノエルは後頭部を強打。
 そこを美月は横十字固めと同じ要領で押さえ込んだ。
(決まれ……ッ!)
 必死にそう願いながら、美月は生涯で最も長い二秒半を過ごした。
 が、三秒は待てなかった。
 三回目にレフェリーの手がマットを叩く直前、折れ曲がっていたノエルの身体が勢いよく伸びて美月を跳ね飛ばしたのだ。
「くっ」
 立ち上がろうとしたノエルが後頭部を押さえているのを見て、悔しがる間もなく美月は奮い立った。
 自分からロープへ飛び、もう一度ノエルへ飛びつこうとする。
 目標への距離を考え、歩数を考慮して踏み切るタイミングを図った。
 このあたりが付け焼き刃の限界と言えるかも知れない。
 飛び技に慣れない美月は、ノエルが一歩大きく踏み出したことに気づかなかった。
「……ぶっ!?」
 何気なく振り回したように見えたノエルの右腕が、美月の首を刈り取った。

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by right-o | 2010-03-21 22:11 | 書き物
書いてみて気がついた。
「変形~」って今までも普通に使ってるよ……


なんだか妙に早く帰れてしまったので、思いつきでSS上げてみました。
「技」かと言われると微妙なとこですけどね。


web拍手お返事 ほとんどリンク先に足跡残してなくてもありがとうございます。見てはいるんですが……

>もはや美月スタイルズが気に入ってしまっているので、美月が飛ぶことに何の違和感も抱かなくなっているワナ。いやー、人の想像力は偉大です。(カレーマン)

MSスタイルズができるまで、って感じですかね。
450°スプラッシュも最近のAJから拝借してます。
しかしこれからどう持って行こうかな……


>今回も当てる!(`・ω・) こばやかー→CIMAのマッドスプラッシュ、真帆→RVDの5☆スプラッシュ、朝比奈&グリ→ジャマールとかのフライングソーセージ、森嶋→D東郷のセントーン、めぐみ→ジェフのスワントーン、綾→丸藤のSSP、菊池→アラケンの追突注意?かな? 美月→ハヤブサのファイヤーバード、と。真帆と森嶋はイメージぴったりだなw  十六夜にはギロチンとフットスタンプとどっちが似合うか迷う今日この頃です。bySMS

完璧です。っていうか伝わっててよかった……

十六夜はギロチンじゃないですかね。
ただ、ダイビングじゃなくて普通の。
あとエプロンに相手を引き出してからのギロチンとか。

フットスタンプは個人的に栗浜。


そろそろ花粉症の季節になりました。
今年は少なめらしいんですが……

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 聖地、後楽園ホール。
 超満員の観客たちはいつもと変わらぬ盛り上がりを見せていた。
 反則無しのルールで争われる今夜のメインは、マイティ祐希子対オーガ朝比奈。
 絶対的なベビーフェイスと暴走ヒールの戦いは、何ともわかりやすく噛み合う組み合わせだった。


「うおッ!?」
 ゴングと同時の奇襲で始まったこの試合、意外なことに突っ掛けたのは祐希子の方だった。
 トーキックを入れてロープへ押し込み、反対側へ飛ばす。
「はっ」
 戻ってきた朝比奈をリープフロッグで飛び越えると、そのまま流れるようにマットへ身を横たえ、
 ロープ間を二往復目に入った朝比奈に跨がせる。
 さらにロープから戻って来たところへカウンターのフランケンシュタイナー。
 足で投げ飛ばされた朝比奈は、サードロープの下をくぐってリング外へ転がり落ちた。
「ちっくしょ……!」
「まだまだぁッ!!」
 場外で立ち上がりかけたところに合わせ、祐希子はさらに弾丸のような勢いのトペ・コンヒーロ。
 助走をつけてリング内から飛んだ祐希子の背中が、再び朝比奈を押し倒した。
「よぉっし!どんどん行くよー!!!」
 序盤から並に乗って攻めまくる祐希子だが、
 その積極的な姿勢がこの試合を妙な方向に勢いづけてしまうのだった。

 先手を取った祐希子は、相手のお株を奪うように場外戦を展開する。
 時より手近な壁に頭を叩きつけつつ、朝比奈の髪を掴んで連行。
 西側から売店の前を通って正面ロビーへ出て、三番入口から再び会場へ姿を現した。
「ほっ」
 入口の階段を上りきったところで、朝比奈のどてっ腹にソバットを決めて動きを止め、自分は客席をかき分けて入口の上へ。
「いくぞー!!!」
 周囲の観客と一緒に右腕を突き上げてアピールしたあと、祐希子は入口の上に立って背中を向けた。
 その立っている足場は階段の手摺ほどしかない。
 そこから入口の下に立つ朝比奈へ向け、祐希子は宙を舞った。
 リングで放つ場合より距離を飛ぶことを重視した、やや低めのムーンサルトプレス。
 祐希子による過剰なくらいのサービスに会場中が沸き、
 遠くに座っていた観客が南側の祐希子の周囲へどんどん集まってくる。 
 こうして会場はいつもと違う盛り上がりを見せつつあった。
 そして戦う側にもその熱が伝播していく。
「調子にのんなァッ!!」
 一方的に圧倒したままで祐希子がリングに戻ろうとした時、ようやく朝比奈が息を吹き返した。
 祐希子の手を振り払い、南側リングサイドのパイプイスへ手を伸ばす。
 しかし祐希子の方がいち早くイスを手に取り、大きく後ろへ振りかぶった瞬間の無防備な朝比奈へ叩きつけた。
 ひょっとして初めてかも知れないマイティ祐希子の凶器攻撃であったが、
「……あ?」
 朝比奈は仁王立ちだった。
 直後、イスはこうやって使うんだとばかり祐希子の脳天へ力一杯振り下ろす。
 パイプイスの底を頭で抜かされた祐希子は、左右に揺れながらその場に崩れ落ちた。
「まだ終わりじゃねえ!これからだッ!!」
 いつの間にか額に血を滲ませながら、朝比奈は使い物にならなくなったイスを投げ捨てて実況席に迫る。
 マイクやら何やらを問答無用で弾き飛ばすと、折り畳み式のテーブルを持ち上げ、
 ふらふらと立ち上がった祐希子目掛けて投げつけた。
 これを頭でまともに受けた祐希子は再びノックアウトされてしまう。
「まだだ……!!」
 そして朝比奈の方はどうやら変なスイッチが入ってしまったらしく、
 テーブルをその場に設置すると、無抵抗の祐希子をその上に寝かせた。
 さらにリングの下へ頭を突っ込んでガムテープを探し当てると、それを使って祐希子をぐるぐる巻きにしてテーブルへ固定。
「オラ!いくぞッ!!」
 そう言うと、朝比奈は東側の通路から正面ロビーへ消える。
 そして階段を駆け上がり、なんと東側のバルコニーに姿を現した。
 身を乗り出して下を見れば、そこにはガムテープで固定された祐希子が必死にもがいている。
(……やめときゃよかったかな)
 下から見るとそうでもないが、上ってみれば意外に高い。
 大体3m強ぐらいだろうか。
 が、朝比奈は傍にかかっていた祐希子の横断幕を引き裂いて気合を入れ直し、
 それでも流石にゆっくりとバルコニーの手摺に立った。
 会場中がまさかの光景にどよめく中、朝比奈は、そこから飛ぶというよりも前に向かって倒れ込んだ。
 祐希子と交差する形で落下した朝比奈の衝撃は、祐希子の寝ていたテーブルを真っ二つにへし折る。
(大丈夫……か)
 あの朝比奈でさえ、この時は自分の身と同じぐらい相手の心配をしてしまった。
 
 特に怪我も無さそうだとわかると、朝比奈は祐希子をリングに投げ入れてさっさと勝負を決めに行く。
 ロープへ飛ばし、跳ね返ってきた祐希子をスクラップバスターの体勢に受け止め、
 走って来た祐希子の勢いも利用しながらその場で一回転して変形のスパインバスターを決めてみせた。
 が、かなり際どいところで祐希子が肩を上げる。
「あァ!?」
 微妙な判定だがこれをカウント2で止めたレフェリーへ、すかさず朝比奈がくってかかった。
 結局ここが勝負を分けることになる。
 あまりに惜しかったため本気で抗議してしまった朝比奈の背後へ、祐希子が忍び寄る。
 飛び掛かった朝比奈の背中で両膝を揃え、そのまま肩を掴んで背後に倒れ込む。
「がっ……!?」
 祐希子の膝頭が背中にめり込み、朝比奈は一瞬息が止まった。
 それでも祐希子はフォールへ行かず、最後の力を振り絞ってコーナーへ上る。
 最後は正調のムーンサルトが綺麗な弧を描いた。


 試合後、共に起き上がれない両者はリングに横たわったままで視線を交わす。
(悪ノリしやがって……)
 どちらもこの無茶苦茶な試合を相手のせいにして、非難を込めた目で見つめうのだった。

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by right-o | 2010-03-03 21:31 | 書き物