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(どういう相手だ……?)
 リング上、2人は互いに様子を見ながら、じっと向き合っていた。
 それぞれが独特の雰囲気を持ったレスラーだけに、
 観客もそれに引き入られるようにして、静かに両者の動向を見守っている。
「……………」
 2人の徐々に距離が縮まっていき、ついに組み合うかと思われたところで、
 まずはジョーカーが動いた。
 亜里沙の腕を掻い潜って背面に回りこみ、腰に取り付く。
「ハッ!」
 力任せにエルボーを放って振りほどこうとする動きを読み、
 身体を沈めてかわすと同時に、勢いで振り返った亜里沙の懐に入った。
 そして今度は正面から腰に腕を回すと、
 10cm以上身長差のある相手を一息でノーザンライトスープレックスに切って取る。
 得体の知れない相手なら、まずは機先を制して主導権を握ってやろうという考えだ。
 カウント1で返されたが、もちろんこれは想定の内。
 起き上がりにすぐさまトーキックを叩き込むと、一度ロープに押し込み、
 逆側の面に向かって振り飛ばす。
「…くっ!」
 ペースを握られたくない亜里沙が、強引に踏みとどまろうとすることも予測済み。
 ラリアットで襲い掛かってきたところを、屈んで下に潜り込み、
 ショルダースルーでロープ越しに跳ね飛ばした。
 ここでも、亜里沙はなんとかトップロープを掴んで抵抗し、
 場外に投げ落とされることは避けたが、
「フ、落ちろ!」
 エプロンに着地したところで、間髪入れずに横顔をジョーカーのドロップキックが襲った。
「どうしたんだ。そんなものか?」
 たまらず場外に転落した対戦相手を見下ろしながら、
 この間にもジョーカーは、さらなる攻め手の計算を始めている。


 この団体に参戦して迎える最初の対戦相手としては、
 ジョーカーレディは最悪と言えた。
 とにかく相手の良さを殺し、自分のペースに巻き込むことにかけては、
 彼女は他の誰もが舌を巻くほどの技術を持っている。
 試合の最序盤こそ初めて顔を合わせた亜里沙の出方を窺っていたものの、
 向こうから仕掛けてこないとみるや、今度は徹底して亜里沙を掌の上に乗せ、
 主導権を渡さないように巧みにコントロールし続けている。
「くッ!?」
 そうして外面は冷静に見える亜里沙にも焦りが生じ、
 迂闊にもラリアットを大振りして強引な攻めを見せたところで、
 ついに道化師は仕留めにかかった。
 初手と同じように右腕を掻い潜って背後に回ると、
 そのまま自分は振り返らずに待つ。
 そうとは知らず、少しでも早く自分のミスを挽回しようと、
 焦りが頂点に達した亜里沙は、とにかく急いで身体を旋回させた。
(しまった…!?)
 瞬間、腕が回って、首が、自分と同じ方向を向いたジョーカーの右肩の上に固定される。
「かかったな」
 次いでジョーカーは亜里沙の首を肩の上に載せたままマットを蹴り、
 地面とほぼ水平になるまでに、身体全体を足から前に投げ出した。
 勢い亜里沙も前へつんのめるようにして倒され、
 固定された首と顔面からマットに倒れこむことになる。

 しかし、結果としてはこれが亜里沙の頭を冷やした。
(自分と、同じ技を使う)
 痛めた首を押さえながら立ち上がろうとする頃には、
 そんなことを考える余裕ができていた。
 視界にジョーカーの姿は無い。
(背後から、それもあの体格と身の軽さなら…)
 立てた右膝に力を入れながら、ちらと後ろを見ると、
 まさにジョーカーはエプロンからトップロープに飛び乗って
 自分の背中に飛び掛ってこようとしている。
「今っ!」
 体中に力を込めて一気に立ち上がると、
 亜里沙は必殺技を狙って飛んだジョーカーの身体を空中で受け止めた。
「なに!?」
「沈みなさい…!」
 ファイアーマンズキャリーのように両肩の上でうつ伏せにしたまま、
 ジョーカーの首に上から腕を回して固定。
 その首を持ったまま、足の方を大きく振って肩から放し、
 同時に自分はジョーカーの身体に引きずられるようにして後ろに倒れることで、
 かなりの落差をつけたダイヤモンドカッターになる。
 ジョーカーのものよりも数段上の威力で、亜里沙の必殺技が炸裂した。


「チッ、まさか新入りに遅れを取るとは」
 新しい選手を歓迎する声援の中で退場していく亜里沙を、
 ジョーカーは痛む首を押さえながら見送った。
 厄介なヤツが増えた、とも思うが、
 今日の敗戦を踏まえて再計算すれば、次は負けない自信がある。
 何しろ、まだ自分の方は切り札を切っていないのだから。
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by right-o | 2008-08-30 17:43 | 書き物
って、満面の笑みで言ってみたくなりました。


まだこの辺では電撃が売ってないっぽいので、
とりあえず公式の方だけ触れてみます。


今週の注目キャラクターはなんと新キャラ。

・桜井千里
う~ん…打撃系だし、零とキャラが被ってるような気が。
大体、無口なら伊達もいるし。
正直、似たタイプの葛城続投のがよかったかも…。

ストイックな求道者タイプが個人的に好きではない、という部分もありますけどね。
ああただ、性格を考えればキャストが意外だったので、
声の方は楽しみにしてます。

・森嶋亜里砂
惜しいッ!

どこかの漫画で見たような気がするけど見た目は文句なし。
海賊の末裔?ちょっと前までそんなギミック実在してたし問題無し。むしろ好き。
何より、必殺技がダイヤモンドカッターという渋さ(?)。

しかし、こちらも無口…
そこだけが残念。女海賊なんだし、鏡さん的なキャラが良かったかな。
とりあえず、STOをC4にリネームして持たせようか。


森嶋がパワータイプということは、ダイヤモンドカッターはパワーカテゴリなんでしょうけど、
それはちょっとどうかな、という気も。
むしろ飛だと思う。


そうだ森嶋といえば、GHC王者の方はWWEのダークマッチに出たとかいう話ですね。
嘘か本当か、体型がネックになって結局採用されないとか聞きますが、
そんなもの試合させる前からわかってるだろうと。

ただ実際、RAW・SMACKに上がってる絵はちょっと浮かばない。
英語が喋れるという話も聞かないし。
ECWは…なんとなく想像できてしまうけど。


残りの部分はもしかしたら明日以降に触れるかもしれません。

それにしても。
新キャラ発表の前に、さかなやーずの残りを誰か忘れてないかと何度言えば…

…いや、きっとフルモデルチェンジして帰ってきて、キャラ発表の大トリを飾ってくれるんだ。
そうに違いない。

そういうわけで、"これは悪いことなんかじゃない、いいことなんだ!"という、
前向き思考を保っておきます。
うん、ただこれが言いたかっただけです。

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なんかもう、最近は特にタイトルが適当です。

ようやく将来の勤め先の行事から戻ってきました。
2日連続で飲み会が入ったので、結局更新はできませんでしたね。

で、まあ、タイトルは酒の話なんですが。
基本的に大勢で飲むのは好きで、ある程度はアルコール耐性もあるのか、
大体は勧められるだけ飲んでしまいます。
それも全く顔に酔いが表れない方なので、
場合によってはかなり気持ちよく勧めていただけるんですが…

ただ、調子に乗ってある一線を越えると「戻す」癖があるんですよね。
これさえ無ければ、翌日に残ったりすることも少ないので特に苦労はないんですけど。
そしてこの線の見極めが難しい。

今回、焼酎さえ避ければ潰れることはないだろうと思っていたところが、
気がつけばいつの間にか、想定していなかった2次会の会場。
もはや余力も無く、久しぶりで「もう酒なんぞ2度と飲むかい」という目に。

しかし本当、何しに行ったんだろ。


web拍手お返事  更新無い間も押していただいてありがとうございます

>実はこっそり同年代。私は就活「中」ですが・・・。目指せ社会人。
おお。珍しい(?)
私なんて運良く一つ受かった所にさっさと決めてしまいましたけど、
この時期まで真剣に悩んでる人って自分の周囲にも多いですからね。
正直、それが本来の姿なんでしょうし…。
就活頑張ってください。目指せ社会人。


最後にレッスル的な話題も。
愛ヤングリーグ決勝の方は現在2勝3敗。
珍しくちよると当たったので、「ちよる込みなんて効くかよ」と思いつつ舐めてかかったら
リング中央で必殺ドラゴンカベルナリアを極められる等、
不運というか油断というか、ちょっとスッキリしない負け方が続いてます。


あとはそう、最近色々なレッスル系のサイト・ブログさんでWWEの話題を読むことが多い気が
するんですけど、私の大好きな某レスラーの話が全く出ないので、
だったら自分で書いてしまおうと技SSで準備中です。
以前の葛城の時と違って今回はバッチリ役柄はハマるはずだし、
暗い話では全くないので、またあるレッスルキャラに演じてもらうことになると思います。

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ヤバイヤバイもう無理とか言いつつ、大会の決勝に進出です。
いや、今回の評価値差判定は本気で自信無かったんですけど。

で、今朝大会アプリを開いてみたら、既に全勝で優勝軍団がほぼ決まっていたという。
LOVERSさん、パネェ…
前回までを考えると、恐らく全勝で並んでも評価値で下回れるとは思えないかな。

でもまあ、ウチとしては初入賞目指して頑張るだけです。
ホント、決勝は何回も来てるんだけど、毎回ベスト4に残れてないんですよね。


これから2泊で内定先の研修的な行事に出発です。
といって、実家から一駅の勝手がわかった場所なので、
ホテル出てネカフェから普通に更新できてそうな気はするんですけど。

研修先に地方が選べるのは便利だけど、
それだけに、入社後どこに飛ばされるかわからない…

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札幌記念を当ててたんですよ。
……なんてことはありません。

最初ににマイネルチャールズを切り、
直線でマツリダゴッホが抜け出してフィールドベアーが続いたところまではよかったものの、
さらに外からタスカータソルテですよ。持ってませんて。



さて、愛の方では本日2名が引退しました。
草薙みこと&吉原泉だったんですが、これで今月の引退者は3名に。
今やすっかりラディカルズは弱体化しております。

現在のオーダーは、
中森→理沙子&上原→真帆
となってますが、全員の強さがまちまちなので軍団戦はおすすめできません。

さらに真帆にまで引退フラグが立っているわけで、もう一体どうすればいいのかという。
しかし、こういった局面でこそ、即戦力としてプロの雇用ですよ。

決して、狙ったキャラが新人じゃ雇えないことを忘れていたわけでは…

加入したのは氷室&ジョーカーレディ。
早速それぞれにマイペース振りを発揮して、性格的には申し分ない2人ですけど、
やっぱりプロは育てにくいですね。
攻防値はともかく、基礎値が中途半端なのがちょっと。


web拍手お返事  通常の拍手も、押していただいてありがとうございます。

>真帆の季節イベント…発情期?だから食欲がなくなったのか…(浜岡)
あれですか、赤飯とか炊くべき?
あ、いや、そういうのとは違うか…


いくらなんでもそこまでの野性味はと思う反面、
それはそれでアリか、と色々妄想してしまったり。

真帆が花道を歩いている途中、実況と解説が、
「フォクシーマホ、前回からマイナス2キロです」
「うるさいのはいつもの事ですが、今日はちょっと細く見えますね~。
 陣営が言うように、フケの影響が出てるのかもしれません」
っていう。
スイマセン、競馬ネタです。


それにしても、真帆は愛でどんな引き際を見せてくれるのか。
今から楽しみ半分、悲しさ半分。

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スマックダウンが始まるまでの時間を使って更新。


公式更新です。大幅に。
キャラクター、追加要素、初回特典と。


まずは何より追加要素。
明らかになったのは、

・社長スキル
経営術、整体術に加えて、基礎・投・極・パ・打・飛の各コーチ術が確認できますね。
16種類から2種類選択とのことで、かなり悩みそう。
コーチ術なんかは、リプレイの際に社長のキャラ付けに役立ったり?
ウチはぬいぐるみなんで無理ですけど。

・難易度設定
初期APが変化するとか。
…それだけ?

・プレイ年代の設定
「女子プロレス黎明期」「群雄割拠」「新時代の幕開け」から選択。

う~ん…正直言って、これはやって欲しくなかったかな。
選手間の世代差なんてどうでもいいじゃないか、と常々思っているので、
これで各キャラの世代が完全に固定されてしまうのは、ちょっと残念。
いや、気にする人にとっては既に固定されているんでしょうけども。

自分でも何言ってるのか半ばわかってませんが、
要するに、「○○は1年目、××は3年目だから先輩後輩」とか、「~世代」いうのは
ピンとこないという話です。
で、こうなってしまったからには、各キャラの年代設定が完全に固着してしまうのかなと。

完全に登場順がランダムなモードが欲しかったなあ。
ただまあ、恐らく世代はループすると思われるので、
いきなりめぐちぐ世代から始めて、理沙古参あたりが新人で入ってくるのを楽しみますか。


続いて特典情報ですが、これは以前から言われていたように、
初回特典版にドラマCDがつくという話。


最後にキャラクター。

・武藤めぐみ
孤高のツンデレ天才姫。
サバ1からの変更点は特になさそう?

2では「根は優しい女の子」という部分がもう少し見られればいいなと。

・結城千種
サバ2では、むとめと並んで新時代の象徴という位置づけなのかな?
デザインはもちろんHalちだね。

個人的にサバイバー最強は千種だったと思ってます。根性高いし。
恐らくめぐちぐ揃って今回も素質は据え置きでしょう。


後で追記するかも。

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昨日、ソフトボール見ながら愛でもやろうかと思って起動したら、
ウチの真帆が、
「食欲がない。ご飯3杯しかおかわりできなかった」とか言うわけですよ。

一瞬、季節に合わせたイベントかと…。


さて、ヤングリーグに参戦中の龍子は現在7勝1敗。
あと一つ勝てば、勝ち点2位タイで決勝進出の可能性が残ります。
そんな感じで迎えた最終戦。

VSシャーウッド

サンダー龍子 対 神田幸子

ゴング直後に龍子がショルダータックルで倒しアピール。
が、すぐに神田にヘッドバットで反撃されて流血。
その後は連続でフロントスープレックスに投げられる等ペースを握られる。
なんとかパワースラムを決めて反撃に移ろうとしたところへ、神田が踵落とし。
さらにパワーボムで叩きつけられるが、
立ち上がり際、もう一度踵落としにきた神田の足を掬って無理矢理プラズマサンダーボムへ。
続けてSTOを放った後、両脚を抱えて強引に押さえ込んで3カウント奪取。

…という感じでした。
序盤、カードと補正を溜めるために耐え続けていたところで、
うまいこと必殺がきたので、その後は強引に押せ押せと。

アウェイで敗北していたこげぱんださんの軍団に、なんとかリベンジです。


これで8勝1敗、恐らく評価値判定での決勝進出は無理な感じ。
ちょっと鍛え過ぎました。


web拍手お返事   メッセージ無しの拍手もありがとうございます。

>正・品さん
箱マス購入羨ましいです。
美希好きとしては自分も是非欲しいんですけどね。

そしてアケマスのアドバイスありがとうございます。
いまだレッスンでgoodを出せる気配も無いダメプロデューサーですが、
どうにか下の方で頑張っていこうかと。

ちなみに、P名はそのまま、ユニット名は徹底先行です。
といってこの名前を見かける機会はまず無いと思いますが…。



ここ2日、
ソフトボール見ながらサッカーか野球を見ながらさらにソフトバンク戦を見るという、
変に器用なことをしてます。

あとPPVのサマースラムを買おうか買うまいか考え中。
結果は全部知ってるしなあ。

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と思いつつ、暫くこの時間に更新することになりそうな気がする。


現在ヤングリーグ参加中でして、
同リーグにはこげぱんださんがいらっしゃいます。
2次リーグでブログ・サイト持ちの方と当たるのは、ウチとしてはかなり珍しいですね。
後々対戦レポートをさせていただこうかと思ってます。

ただ、実はまだ龍子の能力値に納得がいっていないので、
他チームとの対戦を始めるのは明日以降になりそうですけども。


次回大会はU-1700ヒールと発表されましたね。
アジアタッグだと踏んでいたので、ちょっと期待外れでした。
ウチからは、恐らくヤングリーグから連闘で龍子を出すことになると思います。
龍子の攻撃面はほぼ完成、あとはひたすら防御を高めるだけなので、
評価値500の増量は割と短期間でできるんじゃないかと。

プランチャをラリアットで撃ち落とし、テーブルにプラズマサンダー、
そして来島さんを出番無く瞬殺する、
そんなクラッシャーモードで参戦ですよ(?)。


昨日から早速スカパーでWWEを見ているんですが、
RAWの新GM発表を見て「誰?」と素で思ってしまうぐらい、
流れについて行けてません。

最近、ネットで主な試合結果を見てるだけだったもんで…
それにしても、シナへのブーイングは相変わらずだなあ。

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そういうわけでSS2本です。
といって、両方とも真帆が主役と言えるかどうかは微妙なんですが。


以下は使用した技について。
一応、掛け方は文中でできる限りわかるように書いている…つもりなので、
ここではさらっと触れます。


「まとめて!」
一人をスタナー、もう一人をDDTと、二人の相手に対して一人で同時に仕掛ける技。
使い手はゼロワンの田中将斗。
この技の強引さが好きなので、真帆に使わせてみました。

「眉山」
投げっぱなしジャーマンを仕掛けている味方を、さらにもう一人が後ろから投げっぱなす技。
要するに「俺ごとジャーマン!」。
ジャーマン娘タッグの合体技はこれしかないかと。
元は新崎人生&アレクサンダー大塚。


「ゴア」
一言で言えば、凄いタックル。凄いスピアー。
だったら題名もスピアーにした方がわかりやすいんでしょうけど、
別技と言い張りたくなるぐらい、この技は迫力が違うので、わざと。
元WWE、現TNAライノの必殺技。

「ゴゴプラッタ」
元々は総合格闘技の技なんだとか。
グラウンドにおいて、両足の臑と脹ら脛の間に相手の首を挟んで絞める…
という感じであってると思う。
今年のレッスルマニアのフィニッシュを飾ったり、
危険過ぎるとケチがついて禁止になったり、色々あった技。

一応、使い手はWWEのジ・アンダーテイカー。
しかし正直言って似合うとは思えないので、このまま封印して欲しかったり。

この技を鏡に使わせたのは、苦しんでいる相手の顔が間近に見えることに加えて、
うまくやれば相手のタップアウトを阻止できるんじゃないかと思ったから。
ただ「フットチョーク」で画像検索して出てくる写真を見る限り、
足だけで首を極めるのはあまり現実的ではないようですが。


…あんまり祝えてないような気もしますけど、
真帆はやられている姿もカワイイですよというお話でした(嘘
とにかく、中村真帆さん誕生日おめでとう。


ところで、これから暫くは帰省中のために更新頻度が下がります。
PCが共用なので、あまり長時間使えないという…。
その分スカパーでプロレスを見て、妄想を貯めておきます。

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「何を考えているかわからない」
 ということで、
 フォクシー真帆は対戦相手に対して精神的な優位に立てることが案外多かった。
 この印象は、少し経つと「何も考えていない」となり、
 続いて「何をするかわからない」になる。
 もっとも、何も考えていない本人にそんな内面の駆け引きができるわけもないので、
 そこに付け入ったりはしない、というかできないが。

 逆に、そんな真帆にも苦手が何人かいた。
 全員が突き抜けた技巧派で、真帆が力技で圧倒していた試合でも、
 一瞬でコロっと逆転できてしまうような選手たちである。
 その中でも、フレイア鏡は特別だった。
 何しろ同時期に入団して以来、一度も勝ったことがない。
 しかも毎回、試合が終わった後はイライラしてどうしようもなくなるような負け方をする。
 締め落とされる、丸め込まれるというあたりは当然として、
 一度など真帆の位置をうまく誘導した後、
 襲い掛かった真帆をかわしてレフリーを殴らせ、反則勝ちを奪われたこともあった。
 真帆に言わせれば、鏡の方がよほど「何を考えているかわからない」し、
 鏡の場合は真帆と違って、事実何を考えているのか不気味なところがある。

 
 しかし、そんな苦手意識も今日限りだ。
 などと、言葉にしていちいち頭に思い浮かべるような習慣を真帆は持たないが、
 そんなような意識を持っていることは、リング上で鏡の背中を見据えている表情から窺えた。
 それと一応、鏡の持つベルトが掛かった試合であることも関係しているのだろう。
 対して、鏡は真帆を見ずにコーナー側を向いて試合開始を待っていた。
 俯いているが、前の方の客席からは唇の端が曲がっているのが見える。
(今日は、どうしてあげようかしら)
 そう考えると、どうしても表情が保てなかった。
 市ヶ谷、芝田などとはまた違った意味での女王様気質であり、
 やはり真帆に限らず他人から見ても、何を考えているかわからない。
 が、ひとまず鏡の微笑は試合開始直後に消し飛んだ。

 試合開始のゴングが鳴り、鏡がコーナーからゆっくりと振り返った瞬間、
「ゴフッ!?」
 真帆の右肩口が腹部に突き刺さった。
 体が宙に浮くほど凄まじい勢いで胴タックルをくらった鏡は、
 そのままコーナーへ串刺しにされたような格好になり、
 真帆の体が離れると同時に倒れ、無意識の内にリング外へ転がり出て非難していた。
「待てっ!」
 一旦逃がしはしたものの、今日の真帆はいつになく執拗だった。
 リングを降りると、腹を押えたまま鉄柵にもたれかかっている鏡の頭を掴み、
 中に転がし入れる。
 気まぐれ狐が、珍しく真剣だった。

 その後、序盤で勢いを掴んだまま、試合は9割がた真帆が攻めた。
 よほど開幕のスピアータックルが効いたようで、
 たまに鏡が攻めていても、腹部に一撃もらうとすぐに崩れてしまう。
 そんな様子を見て、一気にいけると思ったのか、それとも逆に不気味だったのか、
 ともかく真帆は早々と仕上げにかかった。
「終わりだっ!」
 リング中央で、無理矢理立たせた鏡をダブルアームスープレックスの体勢に捕えると、
 そのまま一息で鏡の体を持ち上げ、右肩の上に仰向けに乗せる。
 そこで両手を鏡の腰のあたりに持ち替えると、飛び上がりつつ開脚し、
 尻餅をつきながら鏡を前方に叩きつけた。
 結構な迫力でフォクシードライバーが決まったが、
 真帆は首を振ってフォールにいかなかった。
 無言で鏡の体を押しのけると、うつ伏せになった鏡の正面にあたる赤コーナーで待機。
 足を開いて姿勢を低く構え、鏡が立ち上がるのをじっと待つ。
 最後は、もう一発スピアーをくらわせるつもりだった。
 それを感じ取った観客が、「ついに鏡越えか」と騒ぐ様子にまるで合わせるように、
 鏡はゆっくりと立ち上がり始める。
 銀髪が顔に垂れかかっているため、表情は誰にも見えない。
「おおおおおッ!!」
 両手をつき、片膝をついて体を起こし、ついに両足で立ち上がった直後、真帆が殺到した。 
 バン、と鏡の長身がマットに倒れる音がして、その上に真帆が重なって見える。
 しかし、鏡に覆いかぶさったところで真帆の動きが止まった。
「うっ!ぐ……!?」
「ふ、フフフ…」 
 首に、いつの間にか鏡の足が絡まっている。
 真帆の突進を受けて倒れたように見えた鏡は、
 その実自分から倒れて真帆を引き込んだのだった。
 鏡の両脚は胡坐をかくようにして組まれ、
 その左足の脛と右足の脹脛の間に真帆の首が挟まっている。
(あら)
 総合格闘技で言うフットチョークの形だったが、かけている鏡自身も驚いたことに、
 普通は両脚に加えて腕を使って補助する必要のあるこの技が、
 足だけで完成してしまっているのだった。
 真帆の首が細いか、それでなければ余程鏡の足が器用に出来ているのだろう。
 ともあれ、両膝をついた真帆の首を足で絞めている鏡の両手は、自由だった。
「ぐぅっ…!…ッ……ッ」
 脛で喉を潰され、真帆の顔は見る見る内に紅潮してきた。
 ロープは遥かに遠く、しかも四つん這いになった状態からでは、
 とてもこの技を脱出できるとは思えない。
 やむを得ず、真帆が首に巻きついている鏡の太股を叩いて降参しようとした時、
「!」 
「させませんわ」
 鏡が、タップしかけていた真帆の両手を掴んだ。
 驚いて一杯に見開かれた真帆の瞳を、鏡はうっとりと眺めている。
「ほら、もっと頑張りなさい」
 首を絞められているために、口で「ギブアップ」とは言えない。
 鏡は、苦しさと悔しさで真っ赤になった真帆を、その後5分近くも眺め続けた。
 たまに足を緩めて息をいれさせたかと思えば、
 次の瞬間には一気に硬直させたりして、真帆を存分に嬲り、
 その苦しむ様子に目を細めて見入った。
 しかし、時間が経つにつれて、そうした反応も段々と鈍くなっていった。


「………う?」
 ぼんやりと視界が開けると、何やら光の点滅が眩しく感じられた。
 誰かの腕が首にかかっているようだが、締められているわけではなく、
 背後から優しく抱きしめてくれているようだ。
 背中にやわらかい感触が当たることからして、女性らしい。
「あら、起きた?」
 という声が耳元で聞こえた。
 そしてゆっくり頭を撫でてくれた。
 それにしても、気がついたときから妙にイイ匂いがする。
 真帆は香水の匂いには詳しくなかったが、どこかそういった人口の香りよりも甘ったるくて、
 前から変だなと思っていたこの匂いは――
「うわッ!!」
 気づくと同時に、真帆は鏡を突き飛ばすようにして離れた。
 それを見て、リングサイドに並んでいるカメラマン達が一斉にフラッシュを焚く。
「うふふふ」
 落ちていた真帆の上体を起こして蘇生させ、後ろから愛おしそうに抱いたり撫でたりしていた
 鏡は、あわてる真帆の様子を見て、楽しそうに微笑んだ。
「また遊びましょう」
 そう言って悠々と引き上げていく鏡の姿を、
 真帆は恥かしさと悔しさで涙目になりながら、睨んで見送った。
(今日も、やられたっ…!)
 リングの狐にとって、この天敵はかなり手強い。 

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by right-o | 2008-08-18 00:14 | 書き物